2020年上半期の音楽②

気が付いたら①を書いてから100日が経過していました。あと3ヶ月で2020年終わるこのタイミングで気が向いたのでケジメとしても続き書きます。
たいしたコメントは書けませんが…。

 

8. GUERRILA - Nazar

ハイパーダブからのリリース。アンゴラのクドゥロというダンスミュージックで有名な人みたいです。クドゥロは本来アフリカのダンスミュージックらしく明るく陽気な音像(正直よく知りませんが)のようですが、本作はアンゴラの内戦から大きく影響を受けたようで、冷たく鋭利でマシマシにしたベースがうねる、ハイパーダブらしい音像に仕上がっています。所々手数の多くなるドラムがアフリカ音楽らしさを出してるかなと思います。Kleinもゲストボーカルとして参加。

 

9. Control - Natalie Slade

オーストラリアはシドニーを拠点とするのシンガーNatalie Sladeのデビューアルバム。プロデュースは同じくオーストラリア出身のHiatus Kaiyoteのキーボーディスト、Simon Mavin。Floating Pointsが主宰を務めるEglo Recordsからのリリースで、それらしいジャジーな音やソウル、R&Bを主軸としたダンスミュージック。Natalie Sladeのボーカルはソウルシンガーではあるが程よく力が抜けていて、伸び伸びと歌っているような印象を受けました。
調べてから気付いたんですけど2018年に同じくEgloからリリースされたSteve Spacekのアルバムにもゲストボーカルとして参加していたんですね。

 

10. 44th Move - 44th Move

Alfa MistとIncognitoのドラマー、Richard Spavenのプロジェクト。UKはブリストルのレーベル、Black Acreからのリリースではあるが、まるでEgloからのリリースのようなジャジーなベース・ミュージック。ジャズならではの複雑なリズムに絡むブリストルならではの低いベースの音が聴いてて心地良いです。3曲目ではトランペット奏者の黒田卓也がフィーチャーされています。その3曲目にはグライムのようなボーカルも乗っているので面白いところ。
5曲入り25分という短さ、耳馴染みの良さから一番聴いていたかもしれません。

 

11. 告白 - betcover!!

若干20歳のヤナセジロウのソロプロジェクト、betcover!!。まず1曲目の"NOBORU"のストレートなロック、切迫したような歌声にやられる。2曲目以降はブルースやダブ・レゲエなど彩り豊かなジャンルで10曲走りきる。ジャンルは様々だが一貫してとにかくメロディが良い。『夜も迷う夜』や『泳げない鯨 逆さの双眼鏡』などといった歌詞も個人的にお気に入り。10曲42分というコンパクトさなので一度聴いてみて欲しい。おそらく何かは引っかかるはずなので…。

 

12. 狂(KLUE) - GEZAN

GEZANの5枚目のアルバム。GEZANは正直今までほとんど聴いてこなかったし全感覚祭とかの活動も良くわからないんだけど。全曲BPM100で曲間も無しに突き進んでいく。ダビーでドロドロとした音像の中たまに入る"Soul Material"や"東京"といった歌物が気持ち良くて4月あたりの自粛期間に雀魂をやりながら良く聴いてた記憶があります。
なんとなくあのあたりのムードと感覚がうまくマッチングしていたような印象でした。